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日々徒然に

日々徒然に

2003年後半に劇場で観た映画

「パイレーツ・オブ・カリビアン」


 今風の映画らしく、CGやSFXがふんだんに使ってあった。海賊の骸骨の群れが剣を持って戦う辺りは思わず「ハムナプトラ」を連想してしまった。


 海賊と美女と財宝と興味ある題材が出てくるのだが、どれもスケールが小さい。
いろいろと盛り込みすぎた為か、それともSFXを使いすぎて、生身の人間が出てくる映画という感じが薄れていたのか。今ひとつ、隠し味が欠けた映画に仕上がっている。


 コミカルな動作や演技もたまにはいいが、随所にそんな場面があり、これは
コメディか?果たして子供が観る映画なのだろうか?それとも大人が観る映画だろうか?とも思った。


 今の子供達は、こんな冒険映画を観て育つのかと思うとちょっと寂しい気がした。
小細工のし過ぎという映画だ。もっと大らかな冒険映画を観てみたいものである。





「HERO-英雄-」


 古代中国の刺客の話である。後に始皇帝となる秦王のところに拝謁に来た一人の英雄、彼と秦王の間で交わされる会話で始まる。映画はその男の話を秦王が聞くというスタイルで進んでいく。


 剣を使った格闘シーンが多い。それも日本の剣とも西洋の剣とも違う中国の技に圧倒される。果たして実際にこれに近いことが行われていたかどうかについては疑わしいが、新鮮な剣さばきである。香港映画でお馴染みのワイヤーを使っての超人ぶりである。


 この映画で気が付くことは、刺されても突かれても出血しないことである。敢えて血のシーンを避けている。刺されれば血が出るのは当然であるが、観客はその血に目を奪われがちである。
血を流さないことで、真の演技を見せるのである。


 夥しい数の兵士が一糸乱れずに行動する。CGで数を増やしているのではない。実際に登場しているのだ。

中国の人民解放軍がエキストラで出演しているのである。正に軍隊の動きだ。これは凄い、

アルバイトで集めた民間人とは明らかに違う。


 この映画はアジアの色が画面を占めている。ハリウッドやヨーロッパの映画には見られない色彩だ。

この映画を見ていると、アジアの息吹が感じられる。ストーリーもさることながら、画面の美しさ

だけでも見る甲斐のある映画だ。





「ロボコン」


私の住んでいる山口県の徳山高専が舞台とあって行ってきました。映画の出来としては、ほのぼのとした温かいものでしたが、いまいち心をぐっと掴むものが感じられませんでした。

でも、こういった普通の生活を描いた作品も良いものです。


近頃は、派手なアクションや悪霊、殺人といったものが余りにも多いような気がする。

そんなに刺激ばかり受けていると、人間というものは、もっともっとと思うようになる。

願望というものには限りがない。


周南市が誕生したのはこの4月21日だ。この映画のロケの時は、まだ徳山市だった。ロケは徳山高専内だけでなく、周辺も映像に取り入れていた。


徳山港から船に乗って何処かの大会の開かれる地に行くのだが、その大会の場所も徳山総合体育館を使っていた。見たことのある壁だなと思ったら、何度か行ったことのある徳山市総合体育館だった。ということは、あの映画に出ていたエキストラは、殆どが徳山市民である。


したがって、この映画の大半が徳山市で取られたわけだ。そう思ってみると、愛おしい作品だ。





「マトリックス・レボリューションズ」


「マトリックス」3部作の完結編らしく見応えのある作品でした。

最初の1時間ぐらいは静かに進み、謎の一端を出演者らに語らせている。

そして後半の1時間は、人間の住む地下要塞ザイオンに攻め込んでくる機械との壮絶な戦闘シーンの連続でした。


特撮もここまで徹底すると凄味がある。まるで一つの全く知らない世界を作り出している。

見慣れている風景の中で、現在の銃器や車を使っているシーンが仮想現実(マトリックス)であり、

現実の世界は、ずっと未来の機械との戦いに明け暮れる世界である。

人間と機械の戦い、そして現実と仮想現実、それらの関係が完結編を見てやっと分かったような気がします。


恐らくもう数年は、マトリックスの映像を超えるような作品は出ないかも知れない。




「デブラ・ウィンガーを探して」


 女優のロザンナ・アークエットの監督デビュー作である。女優という職業を34人の女優に

インタビューして歩くというものだった。メグ・ライアン、シャロン・ストーンと今が盛りの

女優から、昔見たことがあるが名前が思い出せないといった女優まで出演していた。


 女優と母親の両立、40近くになって考える引退、などなど女優の立場から述べる。

我々男性も考えさせられる作品だった。


 ちょっと沢山の女優が出過ぎた感じである。包括的な内容になり、やや焦点が甘くなった

感じである。





「ラスト・サムライ」


時代考証がどうのこうのと言ったらお話になりませんが、明治になって近代化されていく

日本と、それに取り残されていく武士の話を、大人のファンタジーとして描いています。


徳川時代の、藩だ、大名だ、といった閉塞感のある武士道ではなく、純粋に主のためには

死をも厭わないといった本来の武士道が描かれていました。黒澤 明監督の「乱」や「影武者」を

参考にして作っている感じでした。


トム・クルーズの日本刀の殺陣もさまになっていて、この映画に掛けた意気込みを感じます。

真田広之の寡黙な侍がまたいい。アメリカでは渡辺 謙の演技が良かったといっていますが、

私としては真田広之の方が良かったと思います。渡辺 謙は、ちょっと英語で喋りすぎた。

武士の里における子供や小雪の役どころも重要でした。トム・クルーズと互角の演技を

していました。



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